バスラマ 169号
(2018年8月27日発行)


定価1,471円 (本体1,362円+税)
A4判 96ページ

ISBN 978-4-89980-169-6


【主な内容の紹介】

●バス事業者訪問
204
四国交通
 四国交通は徳島県西部を地盤としており、創業60周年を迎えた。本誌では約20年前のNo.39で訪問したが、当時はまだ本州と結ぶ高速道路が完成していなかった。あらためて、地域の足を支え続けている一般路線バスの維持の試み、祖谷渓や大歩危小歩危など、ここならではの景勝地を巡る観光バスに加え、新たに大きな柱に育った高速バスなど四国交通の“今”を取材した。
 取材記事と併せて、60周年記念車を導入した高速バスや狭隘路線が多い環境で活躍する車両をアルバム形式でご紹介するとともに、車両一覧を掲載。また路線試乗記や地元バスファンが撮影した四国
交通の日頃の姿など、関連記事を用意した。

〈阿波池田駅前・商店街のアーケードを通る四国交通バス〉


●特集 台湾最新バス事情

 台湾では台北を中心に日本製の新型低床バスが目立ってきた。かつて台湾では日系シャーシーのバスが主流だったが、ノンステップ化の推進にあたり、フルフラットノンステップシャーシーを持たない日系メーカーは一気にシェアを失った。しかし日野自動車がノンステップシャーシーHS8Jを新たに設定したことで巻き返しが進んでいる。台湾の最新のバス事情を探る。
・500台を超えた日野製ノンステップバス
 待望の日系ノンステップバスシャーシー・日野HS8Jは順調に受注を伸ばしている。同国で日野製バスの販売を行う和泰汽車、シャーシーを組み立てる國瑞汽車、ボデーを架装する固亜汽車製造をを訪問した。またユーザーの新店客運を訪ね、車両を見学した。
・順益車輛の新型高出力観光車メルセデス・ベンツO500 1843AE
 台湾に30社以上あるバスボデーメーカーの中で、シャーシー組立から完成車までライン製造する唯一の存在が順益車輛工業。三菱ふそうバス製造の協力で製造ラインを構築し、ふそうシャーシーの組立・販売と自社架装を行ってきた。同社が新たにラインアップしたメルセデスシャーシー高出力観光車を取材した。
・大型観光車にトルコンATという選択
 台湾で新たにZF製トルコンAT仕様で大型観光車を採用した太豊観光交通を訪問。
・EV化の目標が示された
 台湾では2030年に路線バスの全面電動化が目指されている。電動バス改造に取り組むシンシアグループの工場を見学した。

〈真新しい日野HS8J〉

●遂に本命登場!AMT搭載 日野新型セレガに乗る
日野自動車の大型観光バス・セレガに、昨夏の9m車に続き12m車にもAMT“Pro Shift”が搭載された。今回は13ℓエンジンには6速、9ℓエンジンには7速のAMTが組み合わされる。また新型車ではドライバー異常時対応システム(EDSS)や客席シートベルト着装警告ランプなど、安全装備がより充実した。改良されたばかりの新型セレガAMT車で山梨を訪ね、そのフィーリングを確かめた。

〈新型セレガAMT車で富士パノラマラインを走る〉

●ヒュンダイユニバースにトルコンAT そのねらいと実力は
 本誌No.167でインプレッションをお届けしたヒュンダイユニバースAT車。国産各社がAMTで自動変速化を進める中で、トルコンATの設定は目を引く。トルコンは小排気量ターボエンジンのトルクを増幅する効果が期待されてきたが、大トルクエンジンとの組み合わせは国内のバスでは例がない。現代自動車ジャパンにそのねらいを聞くとともに、コンポーネントを供給するZFジャパンに最新のトルコンATの実力を訊ねた。

●ZFのテクノロジーデイ2018
 ドイツのシステム・コンポーネントサプライヤーZFが、最新鋭の商用車技術を公開するプレスイベントを開催した。深刻化する大気汚染と乗用車の排ガス不正をきっかけに今やヨーロッパではディーゼルはすっかり悪者扱いされており、代わりに電動駆動系に注目が集まる。今回のイベントで、ZFはディーゼルバスを大がかりな設計変更なく容易に電気バス・ハイブリッドバスに転換できる電動駆動系の提案や、電動のピープルムーバーを紹介。また自動運転・自律走行のデモンストレーションおよび自動運転AI、センサー類などコンポーネント展示が行われた。
〈ZFの電動アクスルAVE130〉

●関電トンネルのトロリーバスが電気バスへ
 1964年8月から運行されてきた関西電力・関電トンネルトロリーバスが電気バスに置き換えられることになり、このほど新型車が披露された。電気バスの導入に伴いトロリーバスの運行は今シーズンまでで、来年からはパンタグラフで急速充電を行う電気バスが稼働する。黒部ダムで新型電気バスを取材するとともに、トロリーバスに惜別を告げる。

●30周年を迎えたJRバスグループにニューフェイス続々登場
 国鉄から民営化されたJRのバス部門のうち、本州各社が分離・独立してから今年で30周年を迎えている。それを記念した新デザインや特別デザインの車両が走り出しており、また30周年を機に採用された新車も多い。JRバスグループのニューフェイスをまとめてご紹介する。
・JRバス関東
 JRバス関東では2階建てバスのスカニア/バンホールアストロメガを高速路線に2台導入した。今後の増備も予告されている。
・西日本JRバス
 西日本JRバスでは貸切・高速車のデザインを一新した。また同社では30周年を記念したキャンペーン「新しい出会い。30TH西日本JRバス」を展開しており、専用ラッピング車が導入されている。
・JR東海バス
 JR東海バスでは、東名・名神ハイウェイバスで30周年記念ラッピング車の稼働を開始した。
・JRバス東北
 JRバス東北では創立30周年を機に安全と信頼の強化を図り、高速バスおよび路線バスの両方に新たに安全運転訓練車を採用した。

〈30周年をPRするJR東海バス高速車〉

●歌って踊れるディスコバス アップスター&広田タクシーが運行中
 車内で踊って遊べる“ディスコバス”が都内に登場した。アメリカ製ボンネット型スクールバスをベースに音響や照明設備を搭載し、イベントなどで活用される。企画したのはロンドンバスなどでプロモーション活動を行うアップスター(本誌No.101)で、会津若松市を本拠とする広田タクシー東京営業所が運行を担当している。

粒よりの最新レポート、連載ほか
●東昭株式会社の新社屋を訪ねて
●亀の井バスが“青鬼”ラッピングバス運行開始
●西日本豪雨に伴う鉄道代行バス
●立川バス 福生営業所を開設
●全国貸切バスウォッチング
●岡山路面電車まつりにスカイビューバス/女性限定の営業所見学ツアー/川崎鶴見臨港バス 安全運転訓練車を導入/会津乗合自動車 電気バス導入へ ほか
●NEW MODEL 日野セレガ・いすゞガーラ/トヨタコースター・日野リエッセII
●各地のバスイベントスケジュール
●各地の新車から
●新車一覧 北海道中央バス/横浜市交通局/東京都交通局/京都市交通局
●新バスドライバーのひとりごと ドライバー異常時対応システム
●海外記事 香港:一世を風靡したボルボ・オリンピアン いよいよ終幕へ/韓国:2018釜山モーターショー ほか

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