ワーキングビークルズ
73号

(2020年4月5日発行)


定価990円 (本体900円+税)
A4判 56ページ

ISBN 978-4-89980-673-8

【主な内容の紹介】
◆特集 はたらくEV2020
 乗用車ではEVがもはや珍しい存在でなくなったが、商用車ではごく限られた用途でしか使われてこなかった。しかし今、市街地集配を中心に量産型の商用EVが続々と登場し、実用運行を始めている。

●EVが身近なトラックに。三菱ふそうeCanter
 現代的なEVでは初の量産電気小型トラックを謳う三菱ふそうeCanterは2016年9月にプロトタイプが登場し、2017年11月から量産モデルが世界各地で稼働を開始した。eCanterはGVW7.5トン級の電気トラックで、1充電あたり航続距離は約100Km。国内では50台あまりが稼働している。最新のeCnater量産モデルに公道試乗するとともに、開発者に取材した。

●ヤマト運輸の小型EV 一歩前へ!
 ヤマト運輸は生活の場に近い集配用トラックの環境性能改善を図るべく、様々な低公害車の活用に取り組んでいる。同社とドイツ・ストリートスクーターが共同開発を進めてきた集配用小型EVが、この1月にデビューした。

●一挙に122台!日本郵便のミニキャブ・ミーブバンが稼働開始
 日本郵便はは集配車の低公害・無公害化を進めている。三菱自動車のミニキャブ・ミーブ軽EVバンは2013年以来の実証実験を経て、1,500台の本格導入が決まった。2019年11月、第一陣として122台が東京・銀座に配備され、日々の集配を低公害・低騒音でこなしている。また日本郵便では、この春から集配用バイクにもEVの導入を始めた。

●ディーゼル車をEVに。ZF CeTrax lite電気トラック
 ドイツのコンポーネント大手ZFが、最新の技術を紹介するイベントを開催した。イベントには先号でご紹介した、ディーゼルトラックの駆動系をシンプルに置換しEV化する“CeTrax”で改造した小型トラック・エルフが登場し、試乗する機会を得た。

●東京消防庁、ミツオカの三輪電気自動車を導入/ヴァレオと群馬大学が48V電気トラックを製作
 東京消防庁は狭隘路での稼働を想定し、ミツオカ自動車の三輪電気自動車“Like-T3”を採用、1月から都内に廃部を始めた。
 コンポーネントサプライヤーのヴァレオと群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センターが、4WD系トラックをベースとしたEVを発表した。

◆平成28年規制適合の国産大型トラックカタログ
 2017年4~5月に出揃った平成28年排出ガス規制適合の国産大型トラックは、その後新型エンジンの搭載や安全装備の充実などの改良が行われている。本項では2020年3月現在の国産大型トラック4車種のバリエーション、エンジン、、トランスミッション、安全装備などを、車種別に紹介する。
登場するのは、 日野プロフィア/いすゞギガ/三菱ふそうスーパーグレート/UDトラックス クオンのディーゼル車である。

●レキウンが採用した8L Quon (クオン)
かつては大排気量無過給エンジンが主力だった国産トラックだがダウンサイジングが進み、現行モデルはいずれも直6・小排気量ターボエンジンに集約された。その中で11~13L級の大排気量と8~9L級の小排気量が設定されている。九州地区でアスファルト輸送を専門に手掛けるレキウンは、シャーシー選択肢が限られてきた中で、従来どおりの積載量を確保できる小排気量エンジンに注目し、8Lエンジン搭載の新車を導入し、自社でボデー架装した。

《最新レポート》
●THE TAXI Special 往年の姿を再現!日本タクシーのダットサン1000タクシー
岐阜の日本タクシーは1950年に車両2台で設立されたタクシー会社で、現在は約260台を保有する県内屈指の事業者である。同社では1959年式ダットサン1000タクシーを保有しており、市内のイベント等に姿を見せる。この車両はかつて創業社長が草創期を偲び、往時のタクシーを再現した1台という。

●人生最期のセレモニーを支えるストレッチ・リンカーン霊柩車
人生最期に乗るはたらくくるま・霊柩車。かつては宮型が主流だったが、時代の流れと共に洋型が普及している。霊柩車はベース車のフレームレス化により改造の難易度が高まっているが、北海道に全長7mものストレッチタイプの霊柩車が存在する。

●KYBの特装車 同社の所蔵写真から〈後編〉
コンクリートミキサー車の架装で知られるKYBは、その長い歴史の中で多彩なボデー架装を行ってきた。KYBの所蔵する歴史的写真をもとに、同社がこれまでに手掛けてきた特装車を前後2回でご紹介する。後編は、1960年代から1980年代にかけて製オズされた舟形ミキサー車や粉粒体運搬車(バルクセメント車)、高所作業車などである。

●MEGA WEBで「昭和のトラック」開催
東京・台場にあるトヨタのショールームMEGA WEBには、歴史的車両や資料を展示する“ヒストリーガレージ”が設けられている。2月16日まで特別展「昭和のトラック」が開催され、戦後の復興と経済成長を支えた小型トラックや軽商用車など7台が展示された。

●THE TAXI 新型EVロンドンタクシー日本上陸
独特のデザインと黒いボデーが都市のアイコンもとなっている、ロンドンタクシー。環境規制強化の流れはタクシーにも及び、市内でディーゼル新車は登録できなくなった。そこでEVと小型エンジン式レンジエクステンダーを備えた最新世代のロンドンタクシーが、日本のタクシー市場に参入する。ターゲットはプレミアムマーケットという。

《粒選りの話題から》
・エコロジーターボサービスが建機のVGターボのリビルドに全面対応
・いよいよ量産化が見えてきたヨーロッパの中・大型電気トラック
・NEW MODEL いすゞギガ
・イベントレポート バッテリージャパン&FC EXPOの会場から/三菱ふそう2019年度カスタマーサービスコンテスト
・NEW MODEL いすゞギガ

《連載》
・Working Vehicles Museum 趣味の“はたらくくるま” ブラジルに根付いたウィリスジープワゴン
・はたらくくるまのスケッチブック 日本人が所有した米軍払下げトラクター
・保存された消防車を訪ねて 北上市のトヨタBM ほか

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