ワーキングビークルズ
78号

(2021年12月5日発行)


定価1,210円 (本体1,100円+税)
A4判 56ページ

ISBN 978-4-89980-678-3

【主な内容の紹介】

◆機械の目で安全走行をアシスト 進化する三菱ふそうスーパーグレートの安全装備
 三菱ふそうの大型トラック・スーパーグレートが6月に改良を受け、安全性が一段とレベルアップした。この改良では、高度運転支援機能のアクティブ・ドライブ・アシストに商用車では国内初となる車線内停止式ドライバー異常時対応システム「エマージェンシー・ストップ・アシスト」が追加された。また車体左側をモニターするサイドガードアシストは、左折巻き込みなどの危険を感知して自動でブレーキ介入を行うサイドガードアシスト1.0に進化した。取材では、これらの最新鋭の安全装備を実際に体感した。

スーパーグレートショートキャブ車に6R20型エンジン車登場
 スーパーグレートのショートキャブ車に、新たに大排気量の6R20型エンジン搭載車が登場した。これまでは小排気量エンジンのみに設定されていたが、輸送効率とパワーの両立を望む事業者の要望に対応したものである。開発担当者に話をうかがった。

◆日野デュトロに最軽量“1.5トン車”登場
 2~3トン積を主力とする日野自動車の小型トラック・デュトロに、最軽量の1.5トン積が登場した。初代デュトロは日野とトヨタが共同開発したが、、現行モデルは日野が開発から生産までを全面的に担当するようになった。1トン車は、これまでトヨタブランドではラインアップされていたが、日野では初である。日野自動車に開発のねらいを聞くとともに、デュトロ1.5トン積車を公道試乗した。

◆走り始めた燃料電池トラック トヨタに聞く燃料電池商用車の普及と課題
 トヨタ自動車は持続可能な社会の構築の一環として、自動車のCO2排出量削減、走行に由来するCO2を排出しないカーボンニュートラルの実現を目指している。カーボンニュートラル車にはバッテリー式EV、燃料電池式EV(FCV)、水素エンジン車があり、既にFCV乗用車とバスが市販されている。トヨタ自動車では燃料電池トラックの開発も引き続き進められており、将来性や電気トラックとのすみ分け、普及への課題などを聞いた。

◆Project Z 日野がアメリカで進めるゼロエミッションへの挑戦
 2020年秋、北米日野がゼロエミッション車開発ロードマップ“Project Z”を発表した。日野自動車はアメリカに根差したモデルラインアップ展開を進めており、現地に独自の技術部門を擁する。北米日野は長年にわたる現地要望への対応や細かな開発活動を通じて技術力を向上し、ゼロエミッション車の開発を主体となって進めるに至った。発表から1年を経て、水素燃料電池搭載大型トラックのプロトタイプ車が登場し、バッテリー式EVの開発も進む。あらためて日野自動車に北米ならではの挑戦について取材した。

◆三菱ふそうeCanterの現況&イケアジャパンの取組
 三菱ふそうの量産小型電気トラックeCanterが、2017年の発売から累計300台超を達成した。国内で70台超、欧州で240台超が稼働し、オセアニアでも販売が始まった。三菱ふそうでは持続可能な輸送を考察するアステナブル・モビリティ・フォーラムを開催し、イケアジャパンが温室効果ガス排出削減に向けて取り組む、eCanterによるラストワンマイル配送の電化などの事例が紹介された。

◆アリソンの電動アクスルという提案
 商用車向けトルコンATメーカーとして知られるアリソントランスミッションから、大型商用車の電化を担う技術として電動アクスル技術が提案されている。アリソンでは、既存のアクスルに代えて搭載可能なシステムを、eGen Powerと名付けて展開を始めた。このシステムは小型モーターを搭載し、高い効率性を特徴とする。アリソンジャパンに、詳細を取材した。

◆運転疲労を効果的に抑制 UDアクティブステアリング
 先号で速報した、UDトラックス・クオンに設定されたドライバーの操舵力を低減する「UDアクティブステアリング」を体験した。既存の油圧機構にモーターを付加したこのシステムは、既存のパワーステアリングとは全く異なる操作感をもたらす。ハンドル操作にともなうドライバーの疲労を軽減するとともに、車両の安定にも寄与する。

◆THE TAXI SPECIAL 住友ゴムのタクシー向けオールシーズンタイヤ
 ダンロップ(住友ゴム)から、タクシー用としては国内初となるオールシーズンタイヤが登場した。比較的温暖であまり雪の降らないエリアをターゲットとするタイヤである。タクシーの年間走行距離は極めて長く、代表的な消耗品であるタイヤには、同じく極めて高い寿命が要求される。氷雪性能・ウェット性能と耐摩耗性能は相反する要素だが、どのようにして性能とライフを実現できたのか、住友ゴムに取材した。

《新連載》
●街で見かけた消防車2 いすゞTXの屈折式はしご車
 本誌ではこれまで三森進氏による長期連載「僕らの消防車見聞録」などで、様々な過去の消防車を紹介してきた。この連載では編集部のスタッフが街で見かけた車両を中心に、各地の新旧の消防車を取り上げる。第二回は、ボンネット車のいすゞTXシャーシーに架装された屈折式はしご車である。

《粒選りの話題から》
・平成28年規制適合の国産中型トラックカタログ(2)
・イベントレポート ハイウェイテクノフェア2021
・救助工作車がいすゞプラザの新たな所蔵車に
・極東開発工業のダンプボデー自動化ライン
・新型除雪用モーターグレーダー登場
・NEW MODEL いすゞギガCNG & LNG/日野レンジャー/三菱ふそうキャンター
 日産キャラバンガソリン車/スズキキャリイ&エブリイ/トヨタダイナ1トン積クラス

《連載》
・Working Vehicles Museum 趣味の“はたらくくるま”  大衆のベンツタクシー
・はたらくくるまのスケッチブック  トラックに生まれ変わったセダン ほか

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